事例分析手法  
 
     
  事故報告と分析手法  
     
 
 
PDF   東京都医療安全推進事業
報告書第3章PDF
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(3) 改善策の実施と評価

  対策案が決定したら、「直ちに取りかかること」、「当面の対策として即実行すること」、「長期的な展望で取り組むこと」といった優先順位を明確にする。
 安全管理に関する決定事項は、現場の各職員に周知徹底していくことが重要である。職員への周知をどのような方法で行うと徹底することができるか、院内で検討しておく必要がある。

1. 改善策の具体化と実施

 対策案について、誰が、いつまでに、何を、どのように取り組むのかを確認し、それぞれの担当者(担当部門)が計画的に取り組んでいけるように、実行可能なレベルまで具体的にしておく。改善までに長期間を要する対策については、その対策が実施されるまでの間の補足案(当面の対策)を講じておくことも必要である。また、検討中の内容については、委員会などで定期的に検討経過や進行状況を確認することも大切である。
  決定事項が明確になったら、改善策を実際に活用していく現場の職員に対して周知徹底を図る。医療安全推進担当者を中心に、改善策の周知・徹底・継続に向けて、現場での実施状況を把握しながら活動していくことが重要である。

図3-6 改善策の具体化(例)「輸液ポンプの設定間違いによる薬剤の過剰投与」
対策立案(例)「輸液ポンプの設定間違いによる薬剤の過剰投与」

2. 評価

事故の再発を防止するための対策であるので、時期をみて、院内での実施状況を調査し、立案した対策が現状に即したものであるかという妥当性を評価することや、新たな問題発生について検討する機会を持つ必要がある。

【評価すべき内容】
 1. 改善策の妥当性(現場に即したものであるか)
 2. 類似の報告事例件数の変化
 3. 新たな問題発生はあるか

 転倒・転落事故のように、事前に予防策を講じていたが事故が発生してしまうという状況は、多くの病院でも経験されているだろう。
 対策を立てていても事故を防ぎ切れなかった場合には、患者のリスク評価まで戻って、対策を立案するまでのプロセスを検証しながら、再度検討する必要がある。また、医療者側の視点だけでなく、患者がなぜ事故につながる行動(動作)を取ったのか、患者側の視点に立って検討することが重要である。
 改善策が決定され、職員への周知が行われたら、安全推進担当者(リスクマネージャー)を中心に改善策の徹底を図る。院内ラウンドなどを活用して現場での改善策実施状況を確認しながら、実際に活動している現場の職員から改善策についての意見や感想などの情報を収集し、新たな問題点の発生に対しては、改善策を修正しながら微調整を行うことも必要である。

図3-7 改善策決定から評価までの流れ(例)
改善策決定から評価までの流れ(例)
 
     
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