緊急事例報告  
 
 
 
有効期限切れの医薬品の投与事例(血液製剤・ワクチン)
 
【病院から報告された事故の概要】※2病院から報告されました。

 事例1

 SPD(物流管理:Supply Processing & Distributionの略で、ここでは医薬品卸売業者の意味)が納品の際に、薬剤部に保管してある「献血ベニロンI(500mg)」の有効期限が切れていることに気がついた。直ちに血漿分画製剤請求伝票により患者への使用状況を確認したところ、2名の患者に当該薬剤を投与していたことが判明した。
 献血ベニロンI(500mg)」は、SPDによる消化払い方式での購入をしており、病院の薬剤師や看護師は有効期限の確認も含めてSPDが管理していると思い込み、自ら確認をしていなかった。

 事例2

 院内ラウンド時、冷暗所(冷蔵庫)内に有効期限切れの2種混合ワクチンがあることに気づいた。患者への接種状況を確認したところ、当該ワクチンを4名の患者に接種していたことがわかった。
 当該部署では、配置医薬品の先入れ先出し(古いものから順次使用していくこと)等が徹底されておらず、日常の数量確認の際も有効(使用)期限の確認がルーチンになっていなかった。

◆ 類似事例の発生を予防するために、以下の点を確認してください。

 
1 医薬品安全管理責任者を中心とした医薬品の点検管理体制の確立
院内各部署における医薬品の保管場所を把握し(冷蔵庫や救急カートを含む)、それぞれの点検管理体制(いつ、誰が、何を確認するのか)を規定する。

2 薬剤部での一元管理
各部署(外来・病棟等)での在庫数を必要最小限に設定し、使用頻度の少ない血液製剤やワクチンなどは、薬剤部での一元管理とすることが望ましい。

3 整理整頓
配置を見やすくし、古いものから順に取り出しやすいように、整理整頓する。

4 表示の工夫
有効(使用)期限が迫っている(例えば期限が6か月を切っている)医薬品には注意喚起の表示をする。

5 SPD管理方法
SPDによる在庫管理の場合は、医薬品の有効(使用)期限などの点検方法について協議するとともに、管理を任せきりにせず自らの責任において有効(使用)期限などの確認を行う。

6 その他
滅菌医療機器についても医薬品と同様に使用期限の管理を徹底する。


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財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故情報
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