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東京都医療安全推進事業
緊急事例報告 レベル3 全身麻酔剤プロポフォール(ディプリバン)持続投与時の三方活栓の破損による液漏れ事故について
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重症不安定狭心症、心不全で、人工呼吸器・SGカテーテル管理を行い持続モニタリング中の患者に対し、鎮静目的で全身麻酔剤プロポフォール(ディプリバン)を持続投与していた。輸液ラインで使用していたポリカーボネート製三方活栓が破損し、液漏れが生じて薬液の体内注入量が不足したことにより患者が不穏症状となって、気管内挿管チューブが抜けかかるという事故が発生しました。
1.
医療安全情報で通知されているプロポフォール(ディプリバン)使用時のポリカーボネート製三方活栓の破損のおそれについて、病棟が認知できていなかったので、正しい使用管理が行われなかった。
2.
三方活栓に破損が生じ薬液が漏れていることに気づかなかった。
3.
薬剤科からの医療安全情報の通知が全職員に周知されていなかった。
などが原因と思われます。貴施設におかれましては、下記の点を早急に確認し安全確保をはかるよう勧告いたします。
施設内でプリポフォール(ディプリパン)や免疫抑制剤(シクロスポリン)、ポリカーボネート製三方活栓の採用ならびに使用状況を把握する。
施設内の三方活栓の取り扱い方法について(【1】三方活栓および持続チューブコネクターを使用する際は、繰り返しの締め付けを避けるように徹底する。【2】プリポフォール(ディプリバン)や免疫抑制剤(シクロスポリン)を使用する際は、三方活栓を1日1回以上交換するなど)周知する。
三方活栓使用時は破損の危険性を念頭に置き、定期的に観察する。
*平成14年11月1日厚生労働省 医薬安発 第1101002号
「三方活栓等に関する自主点検について」
平成15年5月26日厚生労働省 医薬安発 第0526001号
「医薬品とポリカーボネート製の医療用具の併用に関する自主点検について」
平成15年12月25日 医薬品・医療用具等安全性情報 NO.196
「ポリカーボネート製などの医療用具の破損について」を参照し、院内への周知徹底を図ってください。