警鐘事例  
 
  事例
 No.107
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 化学療法
 
 
病院から報告された事故の概要
 

化学療法実施中、医師実施の時間注射5FU750mg(15ml)をトレイに準備。検体ラベルシールに氏名・薬品名・量を記載。2人分のトレイのうち別の患者様のトレイ5FU800ng(16ml)を医師に渡してしまう。医師は氏名を確認せず側管注開始した。開始後まもなく看護師が気付き医師に報告し指示量の15mlを実施。

 
     
要因
 

1. 多種類の化学療法を行っている現状の中、1人の看護師が責任を持って管理するよう努力しているが、準備から実施までのすべてを1人の看護師が行うのは困難である。
2. すべてダブルチェックで実施していたが、医師にトレイを渡す時確認を怠った。
3. 看護師はすべてダブルチェックしているため、医師は側管注時に氏名・薬品名・量を確認していない。

 
     
病院で実施した改善策
 

1. 現在、化学療法を行っている外科外来の業務内容は煩雑となり、薬剤の準備・混注・管理が余裕なく行われているため、状況に応じたスタッフの応援体制・薬剤部との業務調整が必要である。
2. 準備から実施まですべての段階での確認の徹底。
3. 医師にも基本ルールに基づき確認を行うよう働きかける。

 
     
評価委員会からのコメント
 

同時に2名の患者さんの薬剤を準備したと推測できます。準備から実施までのすべての段階で確認するのは看護師も医師も同様です。  

このように同じ薬剤名で量の大差がない場合見た目で間違えてしまう危険度は高いと考えられます。対策に挙げているように照合方法や手順を複雑にするのはあまり効果的ではありません。重要なのは最後の実施段階での確認です。その方法を具体的に行動レベルで決めておくことが必要でしょう。「医師がシリンジの名前とリストバンド、声を出して照合」など。

 
 
 

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