警鐘事例  
 
  事例
 No.108
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 経管栄養チューブの自己抜去
 
 
病院から報告された事故の概要
 

経鼻経管栄養を行っている患者に、昼の経管栄養を準備し、栄養剤を滴下し始めた。途中20分経過した頃に様子を見に行くと、経鼻チューブが抜去されていた。すぐにバイタルを測定すると、血圧162‐107mmHg、SPO2 97%、脈拍88、呼吸音は弱めであるも、肺雑音は聴かれなかった。栄養剤は残200ml程度であり、患者には100ml注入されている状態であった。

 
     
要因
 

患者は右上肢を抑制して自己抜去を予防しているが、抑制紐の長さをよく確認していなかった。抜去された後に、抑制紐の長さを見ると、患者が経鼻チューブをひっぱれる長さになっていた。

 
     
病院で実施した改善策
 

抑制紐は自己抜去予防であり、栄養剤注入時に抜去されると気管に入り誤嚥性肺炎や窒息の恐れにもつながるため、抜けたり、手の届かない位置に必ず固定し、抜去される恐れがないかもう一度確認してから、患者の元を離れるようにする。

 
     
評価委員会からのコメント
 

自己抜去の危険がありながら栄養剤を投与する際は観察が重要になってくると思います。今回、誤嚥はなかったようですが投与中に自己抜去すると誤嚥性肺炎を併発しやすく危険です。  

自己抜去を予防するために、看護する人は食事が終わるまで患者のそばに付添っているのが理想です。抑制は最終手段となります。  

また、経管栄養が必要なのか、経口栄養への移行が可能か。また経管栄養が離脱できにくいのならば胃ろうや腸ろうへの移行も視野に入れ医師と共に栄養評価をしてみてはいかがでしょうか。

 
 
 

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