警鐘事例  
 
  事例
 No.113
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 人工呼吸器
 
 
病院から報告された事故の概要
 

前日の日勤で14時からPEEP5、準夜でSPO2の上がりが悪く他設定とともにPEEP10に変更したと申し送られた。深夜勤で1時にSPO2 90%に低下し、吸引時さらに低下。レスピレーターをつけて95%台だったが準夜帯と同様の状態であり、また、準夜に医師の診察があったため様子観察とした。2時に訪室時、SPO2 80%台、自発呼吸48(努力性)あるが、PEEP目盛りが10になっているのに、内圧が10から開始しないことに気づく。リークなし。当直医コールするが「自発呼吸が多いので、マイナスに振れる回数が多く、内圧が10にならないのだろう」と。2時30分頃SPO2同様で、テストバック装着しても内圧が10にならないことに気づく。他の看護師と状態を確認するが、「内圧が上がらないのは機械の問題。呼吸が不安定なままレスピレーターの機械を代えるのは危険」と看護師が判断し、Drコールせず。回路の点検もせず朝まで様子観察とした。8時に当直医が訪室したので状況を報告し、医師が設定を変更した(PEEPダイアル最大にし内圧8〜となる)。8時30分に日勤リーダーから工学課にTEL。技士が訪室し、呼気弁が丸ごと着いていないことが発見される。呼気弁のチューブを装着するとPEEPはダイアル通りにかかり、SPO2 は100%になった。
機械は前日準夜帯に工学課が点検しており、PEEPがかからないのが機器の不良とは疑わなかった。酸素化が悪いことで早目にDrコールすべきだった。

 
     
要因
 

記載なし

 
     
病院で実施した改善策
 

記載なし

 
     
評価委員会からのコメント
 

要因と対策の記載がありませんので、病院としての取り組みが見えてきません。

本事例では、24時間関わる看護が安全、安心に対応できるように臨床工学課が設置され、専門的に管理できるシステムになっています。ところが、今回のようにチェックができず、看護師が夜間機器の不具合に対応せざるを得ない状況になったのは残念です。

今回のように患者の反応と結び付けて考えるとエラーが発見できないことがあります。基本の手順に沿って確認すること、回路の組み立て時は複数での確認が必要と考えます。取り扱い説明書やエラー発生時の対応マニュアルはすぐ見ることができるよう人工呼吸器の傍に定位置を決めとくとよいでしょう。

人工呼吸器の場合不備があると生命の危機に直結します。看護師だけで判断せず医師や臨床工学士へコンサルテーションすることが必要です。

 
 
 

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