警鐘事例  
 
  事例
 No.018
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 検査(結果未確認)
 
 
病院から報告された事故の概要
  昼近くに患者の入院時検査が提出された。血算検査を臨床検査技師が検査し、その他は外注とした。Hb(血色素量)の値が4.2g/dlで、異常値の緊急報告値になっているのに気がつかずその伝票をその病棟のファイル(一時的に各病棟と外来にわけて報告伝票を入れておく所)に保管した。その後、患者の入院取り消しの連絡があり、患者の伝票も、外来ファイルに移され、外来の「カルテにはる伝票入れ」に移された。
入院が取りやめになった患者が、このたび入院となり医師が診察し、貧血が疑われたので、(そのときはすでに時間外で検査科に入り控えの伝票をさがし出しHb4.2を確認したので)検査技師を呼び出し、緊急輸血となった。
 
     
要因
 

医師の検査結果に対する注意不足と検査技師の医師に対する緊急報告の不履行が原因。土曜日の昼過ぎは、外注検査の集配が12:30頃に来るので、入院時検査をどうしても外注に渡したいため(渡しそこねると、土曜日に入院した人は月曜の夕方データが出ることになる)多忙が要因としてあげられる。集配時間の変更を検討したい。

 
     
病院で実施した改善策
 

集配時間を替えてゆとりを作る

 
     
評価委員会からのコメント
  指示を出した医師が、検査データを確認しなかったことに問題があります。特に緊急性を要する検査の結果については、病棟に検査結果が出たら結果を報告するように頼んでおくとかして、多忙に対する対策も必要です。また、入院患者の血液検査を技師が担当した際に、院内で血算を行いHb4.2g/dlと異常値を示したにもかかわらず、医師に対して手順で決まっている緊急報告を怠ってしまった事も重大です。
検査技師が午前中の一部外注検査の提出期限に終われて忙しかったことが(検査技師は、土曜日の午前中で一部外注検査の提出期限に追われ忙しく)背景になったことから集配時間を替えてゆとりを作ることはいいことだと思います。この他にも、検査の精度管理の面から「異常値がでたら再検する」ことは徹底できていたのでしょうか。異常値に気付くのがもれたか、異常値が緊急報告の対象であることを忘れたのか記載していただけたらと思います。前者であれば、異常値を記す記号を目立たせる、一日の最後にデータを再チェックするなどの改善策があると思います。後者であれば緊急報告する基準を検査室に掲示する、緊急検査の依頼伝票に病名を記載するなどが考えられます。いずれにせよ院内でのコミュニケーションを円滑にして、患者の情報が共有できる土壌を作ることが望まれます。
 
 
 

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