警鐘事例  
 
  事例
 No.041
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 誤薬(量間違い)
 
 
病院から報告された事故の概要
  研修医が麻酔前投薬セルシン1アンプル(10mg)静注の指示を、上級医師が確認する際、投与量を確認漏れ。指示通り看護師が薬剤静注直後、患者の意識レベルが低下した。直ちに医師の指示の下拮抗薬アネキセート0.25mg静注後、回復した。意識レベル低下中、明らかな呼吸停止や誤嚥を疑わせる所見は認めていない。
 
     
要因
 

明らかに意識レベル低下を招く量の鎮静薬の静注を指示し、その量のチェックを上級医師が怠ったために生じた。

 
     
病院で実施した改善策
 

1. 麻酔前投薬は平成16年1月1日より原則廃止され、今後同様の事例が再発する可能性は低いと考えられる。
2. 関連する薬剤の量や副作用に関する教育を更に徹底すると共に、上級医師によるチェックシステムの充実を図る。

 
     
評価委員会からのコメント
  上席医師が使用量を確認しなかったことは、この事故の要因の一部であり、研修医も使用量や使用方法の適否を判断する義務がありますし、実施する看護師も不審に感じたならば医師に確認すべき(疑義照会)です。上席医師が量を確認していないこと、研修医と看護師が使用量と使用方法について判断できるだけの知識がなかったことがこの事故の原因と言えるでしょう。病院で扱う医薬品には危険なものがたくさんあります。それらを扱える資格がある医療者は、医薬品についての知識を持つように努力するべきであり、病院としては職員が充分な知識を持って医療にあたっているかをチェックする仕組みを検討していくことが必要です。
 
 
 

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