警鐘事例  
 
  事例
 No.056
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 検査処置
 
 
病院から報告された事故の概要
  抗生剤皮内テスト時に同一シリンジ・針で二人刺してしまう。A氏皮内テスト実施済みシリンジをそのまま処置台のトレイに置いてしまいB氏皮内テスト時に生食を同じシリンジで刺してしまう。
抗生剤が異なることに気がつき確認したところトレイに有ったのはA氏用の使用済み分でB氏用は準備がされていなかった。
 
     
要因
 

A氏皮内テスト実施済みシリンジをそのまま処置台のトレイに置いてしまっていた。B氏用は準備がされていなかった。

 
     
病院で実施した改善策
 

記載なし

 
     
評価委員会からのコメント
 

提出されたレポートの要因にはいろいろな改善策を導き出す内容が含まれていると思われます。この事例だけの改善ではなく多くの不備な点を改善できる要因でしょう。
要因にある、使用済みの物が未使用の物を準備する場所に置かれたことについては次の点が問題として考えられます。

1. 病院内若しくはその病棟内に従事する職員が、医療機関でありながら清潔と不潔をきちんと区別するといった基本的なことができていなかったために起こってしまった事例といえる。使用済みの物と未使用の物ははっきりと置く場所を変えるべきです。
2. 使用した人は後始末まで含めて一つの処置であることを自覚していただきたいものです。
3. これから使用する薬剤には必ず、誰に使用するものかが分かるように明記しておくこと。

少なくても1. がきちんとできていれば2. は多少遅れても今回のような事故には至らないと思います。事故発生後の対応はどのようにしたのかが不明ですが、起こった事実を正確に患者に説明し、A氏に承諾を得て感染症の検査を行い、必要があれば病院の責任として、B氏の治療を行う必要があります。過ちを起こした後の誠意ある対応は病院、強いては医療の信頼に関わる問題です。誠実に対応していただきたいと思います。

 
 
 

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