警鐘事例  
 
  事例
 No.069
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 輸液ポンプの専用ライン誤使用
 
 
病院から報告された事故の概要
  ドーパミン滴下中のIVHライン交換に訪室した所、初めて取り扱う輸液ポンプであったため、リーダーに使用方法を聞きライン交換を行なった。ポンプの学習会をしていたが、ポンプ用の専用ラインがある事を忘れていてラインのことは確認しなかった。輸液ポンプに「専用ラインあり」と明記されていたが気づかず、次のライン交換時にも他のラインを使った。翌週のライン交換時に他看護師からラインが間違っていることを指摘される。輸液セットを間違えて使用していた1週間の間、ウォーキングカンファレンス、部屋持ち看護師とも見過ごされて経過した。幸い、実際に落ちたドーパミンの量は残量から見て指示と大きな違いがないものと思われた。  
     
要因
 

記載なし

 
     
病院で実施した改善策
 

記載なし

 
     
評価委員会からのコメント
 

ME機器の取扱には、その機器ごとの注意事項があり、そのために取扱説明書などを必ず機器に備え付けるようになっています。
今回は説明書を読まず、「使用方法を聞き」と言うことでしたが、聞かれた側が尋ねた側の知りたいことをすべて理解しているとは言えません。専用のラインがあることは当然知っていると判断すればそれは説明しないと言うようなコミュニケーションギャップが生じます。
初めて使用するものに関してのオリエンテーションに問題があったことも考えられますが、医療機器や医療用具を購入する際には、汎用性のあるものや事故を起こさない視点での物品購入の検討が必要です。
また、研修を受けても「人は忘れる」ものですから、必ず簡易マニュアルのようなもので、確認しなければならない項目がチェックできる用にすべきです。
また、今回の1週間にわたって間違いが見過ごされていたにもかかわらずこの事例が大きな事故に至らなかった理由として、「実際に落ちたドーパミンの量は残量から見て指示と大きな違いがない」というように残量の確認がきちんと行われていたからだと言えます。自動輸液ポンプを使用している場合でも必ず、人の眼で残量の確認や患者の状態を確認することを怠らなければ、エラーがあっても大きな事故には至らないという教訓になる事例です。

  なお、要因と対策の記載がありませんが、病院単位で要因を分析し、対策を実践し、対策の効果を評価するという取り組みを是非お願いします。

 
 
 

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