警鐘事例  
 
  事例
 No.077
.
 指示受けミスによる誤薬
 
 
病院から報告された事故の概要
  AMIでPVC多発している患者へ、13時に主治医からキシロカイン投与の口頭指示あり。リーダー看護師が指示受けしようとしたが、主治医が注射箋に記入途中だったので書かれてからと思い休憩に入る。遅番Nsが出勤し検査指示をひろっている最中、キシロカインの注射箋指示棒が立っているのをみつけ「この点滴はやってあるんですか」とリーダーに聞き「うん」の返事で受けサインをして処置箋を処理した。このときリーダーは「点滴をいっていいんですか」と聞かれたと思い返事をした。
  リーダーが病室に訪室した際、ジゴキシンのポンプを見てキシロカインを投与しているものと思い込んだ。部屋持ち看護師は15時過ぎにリーダーからキシロカインの投与を申し送られたが訪室しなかった。フリーサブ看護師が注射箋を確認した際、リーダーに確認するとすでに投与されたものと言われた。準夜看護師はキシロカインが2ml/hで開始されていると申し送られたが確認していなかった。22時に翌日分の点滴確認している時にキシロカインが未投与であることが発見され、ポンプでの投与が開始される。モニター記録をさかのぼって確認するとPVCの多発が続いていた。
 
     
要因
 

記載なし

 
     
病院で実施した改善策
 

記載なし

 
     
評価委員会からのコメント
 

新たに薬が開始になった場合、特に循環動態に影響する重要薬剤の場合は、患者の状態と共に確実に実施されているかベッドサイドで確認することが必要です。
キシロカインのような薬品を看護師が投与していることが間違いの元です。開始後しばらくは不整脈の変化や患者の状態を医師が確認し、その後の管理を看護師に任せるのであれば分かりますが、このように事故が多く報じられている薬品をはじめから看護師だけで取り扱うことに関しては、医師も看護師もその責任を充分果たしているとは言えません。
この事例では、リーダーが病室を訪室したとき、部屋もちナースが訪室したとき、準夜ナースが申し送られたときの以上3回の場面で間違いを発見する機会がありました。その誰もが、薬剤のルートを確認していなかった事実についても振り返る必要があります。
また、あいまいな会話で確認するのではなく、根拠となる指示箋をもとに確認することが原則です。さらに、口頭で確認したからと言ってやってもいない人がサインをすることの不誠実さもこの事故の原因と言えます。本来処置や治療はやった人の責任を明確にするためのもので、やっていない人が施行者のサインをしてしまったのではすべての約束事が無意味になってしまいます。

 
 
 

  前の事例 警鐘事例一覧へ 次の事例